教会と人びと

今日の復活節第4主日は「世界召命祈願日」です。“召命”と言いますと多くの方は、司祭、修道者の召命を思い浮かべるかと思います。けれども召命はすべての人にあります。ある人は会社員、ある人は公務員、ある人は医師、ある人は教師、ある人は主婦と、それぞれの職業や仕事をとおして社会や家庭で献身して神を証しする使命を受けています

使徒的勧告『信徒の召命と使命』でヨハネ・パウロ二世教皇は、「教会と社会における信徒の様々なあり方や、多様な召命の中に担うべき責任と信徒独特の役割を示し、それをとおして聖性へと招かれている」ことを語られました。つまり教会や社会の中で“信徒”の果たすべき役割の重要さを示しているということです。
ですから、「世界召命祈願日」は、“全てのキリスト者が自分の召命について深める日”と言えるかと思います。

そこで信徒の皆さんは、自分の召命をより深めるために、どのように使命を果たしていくかを考える必要があるでしょう。特に長かったコロナ禍もようやく終息の兆しが見えてきて、様々な制限が緩和されてきた社会において、皆さんが使命を果たしていくには良いタイミングかと思います。

それは新たな気持ちでスタートできるからです。そしてこれからの福音宣教というものを一人ひとりが考えていくチャンスでもあるからです。信徒の皆さんは、司祭、修道者ができない方法で使命を果たすことができます。それは世間にあって、世間の人々とともに生き、身近な存在として共に歩むことができるからです。

ですから、これからは、もっと人との交わりを深め、寄り添い、共に歩んでいくことでキリストを証ししていくように致しましょう。

主任司祭 西本 裕二

 


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