今日4月23日は、一般的に国際イベントとして「世界本の日」となっています。1995年11月にユネスコ総会において、毎年この日を「世界本の日」とする宣言文が採択されたことによるもので、本の良さを再認識し、親近感を育むことを目的としているそうです。

しかし、「本」と言いますと、私自身は最近あまり読まなくなったように思います。若者の本離れが囁かれています。本離れは、スマートフォンを活用し動画を中心としたメディアを楽しむ時間が増えたことにより、本を読む時間が奪われていると考えられています。
私も似たようなもので、新聞も読まず、インターネットのニュースで満足し、必要な情報の大半は、パソコンの検索から探し得ています。

しかし、読書量は減っていても、み言葉に触れることは以前より増えたように思います。それは聖書が興味深いものだからです。信者になったばかりの頃は、聖書は少し堅苦しい内容のように思えていました。それが聖書講座などに参加して、仲間と一緒に聖書を読み合わせていると、自分に重なるものがあって、身近な出来事として感じ、受け入れやすくなり、ポジティブな話も多いことから魅力を持つようになりました。そして、おかげで聖書は自分の人生にとって役立つようになったと思います。

最初の私ように、聖書を堅苦しく、ネガティブに考えている方は、“読まず嫌い”で、きちんと聖書を読んでいないのではないでしょうか。聖書は永遠のベストセラーで世界最強の書物と言われているのは、それだけの理由があります。それは読む人の心に響くものがあるからです。

聖書は物語としての内容ばかりではなく、登場人物には十二使徒をはじめとして、人間臭い者が数多くいます。つまり自分に置き換えて考えることができるということです。そして聖書は何よりも読む人の心に力や希望を与えてくれます。

ですから、皆さんはキリスト者として、聖書においては、読まず嫌いに留まらずに興味を持って、深めていくように致しましょう。

主任司祭 西本 裕二

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